調達部の将来性はあるのか|AI・自動化時代にどう生き残る?

調達・キャリア

みなさんこんにちは。
中流投太郎だ。

今回は**「調達部の将来性」**について語りたい。
ネットでもよく「調達はAIで消えるのか?」なんて話が出てくるが、
結論から言えば――仕事は残る。ただし、仕事内容は激変する。

筆者自身、プラント系の調達部で働いているが、
この数年で流れが変わってきている実感がある。
調達の本質は残るが、求められるスキルはまったく別物になっていくだろう。

それが良いニュースなのか悪いニュースなのかは、
正直あなた次第だと思う。


Table of Contents

■ 今の調達部は“事務処理屋”が多すぎる

まず現状の話をしよう。
世の中の多くの調達部は、まだ事務処理中心だ。

・見積依頼
・見積比較
・契約書の作成
・発注処理
・納期フォロー
・検収処理
・請求書処理

このあたりをひたすら回しているだけの部署も多い。

筆者が言うのもなんだが、
こうした作業はAIが最も得意とする仕事だ。
特に大企業では、すでに自動化の波が始まっている。

RPA、AI-OCR、AIチャットボット、電子契約、
購買統合システム(SAP、Ariba、Coupa など)。

これらが本当に本気を出し始めた瞬間、
“押しボタン調達マン”は間違いなく消えていく。


■ AI時代でも消えない調達の仕事は「判断と交渉」

では、何が残るのか。

筆者が個人的に強く思っているのは、
**「判断」「交渉」「調整」「提案」**の4つだ。

これらは機械にはできない。
人間の現場感、ビジネス感覚、政治力が必要だからだ。

たとえば――

● 価格妥協点の判断

AIは市場価格は出せるが、
相手企業の立場や社内の空気までは読めない。

● プロジェクト要件を踏まえた最適調達

仕様、納期、品質、リスク、顧客要求。
総合的に“どこを落とし、どこを守るか”は人間の判断だ。

● トラブル時の調整

納期遅延、品質不良、価格変更…。
メール1本で終わるような話ではない。

● 経営層への説明・意思決定促進

経営判断をサポートする資料づくりと説明力は、
今後の調達職で最も重視されるスキルだ。

AIは「情報の整理」はできても、
「意思決定を動かす」ことはできない。


■ 調達の仕事は“頭脳労働化”が進む

筆者は確信している。
今後の調達部は頭を使う仕事ばかりになる。

・需要予測から逆算した調達戦略
・リスク分析
・価格トレンドの把握
・サプライヤーの財務評価
・プロジェクト全体の原価コントロール
・経営へのレポート
・社内外の合意形成
・トップサプライヤーとの交渉力

こういった“上流の仕事”に価値がシフトする。

逆にいえば、
チェック作業やルーティンは完全にAIに置き換わる。

筆者も事務処理が自動化されるのは大賛成だ。
本来、調達がやるべき仕事はそこではない。


■ 「プレエンジニアリング×調達」という働き方が主流になる

特にプラントエンジニアリング業界では、
調達マンが早い段階から案件に入ることが求められる。

仕様が固まってから呼ばれる“後工程の調達”では、
できることが限られる。

価格も納期も条件も、すでに決まっているからだ。

これから必要なのは、

● プレエンジの段階から入り、

● 調達の視点でコスト・リスク・市場状況を助言し、

● プロジェクト全体の最適化に貢献する調達マン

だと思う。

調達部は、
「ただ物を買う部署」ではなく
「プロジェクト全体を設計する部署」に近づいていく。

これは筆者が強く願っている未来でもある。


■ 黙々と事務処理する調達マンは消える

はっきり言えば、
黙々と事務だけやっている調達マンは10年後にはいない。

いや、正確には「いなくなる」のではなく
「その仕事が消える」のだ。

・データ入力
・見積比較
・価格集計
・フォロー連絡
・押印作業
・報告書作成

これらはすべて自動化される。
むしろ、人間がやっていることが時代遅れになる。

調達部が生き残るのは、
“頭脳労働をできる人間”だけだ。


■ AI時代に生き残る調達マンの条件

筆者が考える「次世代調達マン」の条件はこれだ。


① 分析力

市場、価格、原材料、サプライチェーンのリスク。
エクセルだけでなく、データ分析の素養が必要だ。


② 交渉力

相手の立場を理解し、落としどころを作る。
この能力はAIでは代替できない。


③ コミュニケーション力(社内政治力)

調達は“社内調整”が仕事の8割だ。
部署ごとの意見を拾い、最適解に持っていく力が必要。


④ プレエンジ能力

案件の初期段階から入り、
企画〜基本設計〜調達戦略まで提案できる力。


⑤ 経営目線

単なる価格比較ではなく、
・会社としてのリスク
・顧客の要求
・利益への影響
を語れるかどうか。

ここが今後、最も評価されるスキルだと思う。


■ 調達は「消える職種」ではなく「高度化する職種」

AI時代になっても、
調達の仕事がなくなることはない。

ただし――
“昔ながらの調達マン”は確実に消える。

調達の未来はこうなる。


● ルーチン → AI

● 判断・交渉・提案 → 人間の仕事として残る

● プロジェクト初期から調達が入り込む

● 経営視点を持つ人材が評価される


筆者は正直、この流れは悪くないと思っている。
事務処理に忙殺されるより、
もっと価値のある仕事に力を使いたいからだ。

調達は“買い物係”ではない。
企業の利益構造に最も深く関わる仕事だ。
AI時代こそ、調達の真価が問われる。


■ まとめ:生き残る調達マンは「考えて動ける調達マン」だ

要点をまとめよう。


✔ 調達の仕事はなくならない

✔ ただし事務処理は完全自動化される

✔ 今後は頭脳労働に集中する時代になる

✔ プレエンジ段階から案件に入り込む調達マンが求められる

✔ 交渉、分析、提案、経営視点が必須スキル

✔ 黙々と事務だけやる調達マンは淘汰される


調達の未来は決して暗くない。
むしろ、本当に価値ある調達マンだけが評価される時代になる。

この記事を読んでいるあなたが、
その“本物の調達マン”になってくれることを願っている。

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