こんにちは、中流投太郎だ。
今回は「調達職は出世できるのか?」というテーマについて、率直に語っていく。
先に結論を言うと、
昔はかなり厳しかったが、今は風向きが完全に変わってきている。
これは調達の現場にいる人間として、肌感覚で強く感じていることだ。
■ 調達とは何をしている仕事なのか
調達という職種は、簡単に言えば**“会社が必要とするモノやサービスを買う専門家”**である。
営業が売る側なら、調達はその反対の買う側。
製造業なら部品や材料、プラントなら機器・工事・サービスなど、扱う範囲はかなり広い。
ただし外から見れば地味な印象を持たれがちだ。
製品を作るわけでもなく、売上を作るわけでもない。
そのため、会社の中では「影の存在」になりやすいのも事実だ。
以前紹介記事も書いたので是非。

■ なぜ調達は長い間“出世しづらい”と言われてきたのか
理由は明確で、昔の調達は**“誰でも発注できる”**と思われていたからだ。
昭和〜平成初期ぐらいまでの話を聞く限りでは、
- とりあえず値切れば勝ち
- コンプライアンスはほぼ意識されていない
- 無理を言ってでも納期を合わせれば文句は出ない
- 発注書を出すだけなら誰でもできる
こういった価値観が根強かったようだ。
当時は取引先の立場も弱く、無茶ぶりが通りやすかった時代である。
そのせいで、「調達=単純作業」と見られる流れが長く続いた。
当然、その状態では出世は厳しい。
なぜなら「付加価値が低い」と思われていたからだろう。
■ しかし今の調達は“別の職種”になったと言っていい
時代が変われば、調達の求められるレベルも大きく変わる。
令和の調達は、昭和の延長線で語れるようなものではない。
現代の調達は、次のような要素を高いレベルで求められる。
- 下請法・独禁法・建設業法など複数の法律知識
- コンプライアンス対応
- ESG・人権デューデリ・BCPといった社会的要請
- サプライチェーン全体のリスク管理
- インフレ下のコスト戦略
- 社内調整力・交渉力
- グローバル調達への対応
特にここ数年はコンプライアンスの重要度が急上昇した。
調達の判断が会社の信用に直結するため、昔ほど軽い扱いをされることはまずない。
■ 取引先の立場が強くなったことも追い風だ
昔は「下請けはお客に逆らえない」という空気があった。
しかし今は全く逆だ。
- 人手不足
- 価格転嫁の流れ
- 働き方改革で無理ができない
- 取引先も“選ぶ側”になった
このような環境では、調達は“お願いする側”になる場面も増える。
つまり調達は、単に発注書を出すだけの仕事ではなく、関係構築や信頼構築が必要な専門職へと完全に進化したわけだ。
■ 調達で鍛えられるスキルは、実は出世に直結する
調達で真面目に仕事をしていると、次のような力が勝手につく。
- 全社視点のロジック
- 論理的なコスト判断
- 交渉力
- 社内外の調整能力
- リスク管理
- 外部企業の分析力
これらは管理職に必須の能力だ。
そのため、最近では調達出身の部長・管理職が普通に出てきている。
実際、僕の部署でも「調達出身の役職者」が確実に増えている。
■ ただし、“結果の見える化”ができる人しか伸びない
調達は営業のように売上数字で評価されるわけではない。
だからこそ、出世したいなら成果を見える形で示す工夫が欠かせない。
例を挙げれば、
- コスト低減をロジックで説明する
- リスク低減の効果を資料化する
- 交渉の成果を数字化する
- プロジェクト全体の流れを整理して共有する
こういう仕事の積み重ねが、調達では非常に効く。
言い換えれば、
調達は“ただの発注担当”のままでは出世しない。
しかし“調達という武器を使いこなす人間”なら出世しやすい職種になった。
これは間違いない。
■ まとめ:調達職の出世は今がチャンスの時代だ
改めてまとめると――
- 昔の調達は単純作業扱い → 出世しづらい
- 今の調達は専門職化が進み、社内評価が大きく変わった
- コンプラ・リスク・交渉・サプライチェーン管理が必須の時代
- 管理職に必要なスキルが自然と身につく
- 成果を“見える化”できる人なら出世は十分可能
つまり今の調達職は、
昔より圧倒的にチャンスがある。
ただし動ける人だけが伸びる職種でもある。
この環境変化をどう活かすかは、自分次第だろう。
以上


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