NISA活用後の選択肢:米国高配当ETFで資産運用を次のステージへ

投資

みなさん、こんにちは

中流勤労投資家です。

まず最初に言わせてもらうが、このブログは「投資を始めたばかりの人」には向いていない。この記事は、NISAの積立枠や成長投資枠を使い切って、「他にいい投資先ないかな?」と考え始めた中級投資家むけだ。言い換えれば、この記事は「ある程度投資の基本を理解した人」に向けて書いている。

そんな中級投資家に筆者が推奨するのが、米国高配当ETFへの投資だ。なぜか?配当金を得ながら、資産拡大も狙える効率的な投資先だからだ。特にNISAの非課税枠を使い切った後、特定口座で米ドル建てのETFを運用する選択肢は、次のステップとして非常に有効だと考える。

この記事では、なぜ米ドル建てのETFを選ぶべきか、ざっくり目的別におすすめのETFを紹介しようと思う。


なぜ米ドル建てでETF購入がおすすめなのか?

「なぜ米ドル建て?日本円だけでいいんじゃない?」と思う人もいるかもしれないが、日本円だけに頼る資産運用では、リスク分散も成長も見込めない。以下にその理由を説明する。


1. 米ドルを持つことでリスク分散ができる

資産を日本円だけで持つことは、国内経済や為替変動のリスクに完全に晒されるということだ。例えば、急激な円安が進んだ場合、日本円の購買力は大幅に低下する。一方、米ドル建て資産を持っていれば、こうしたリスクを回避し、通貨分散の恩恵を享受できるのだ。

  • 外貨収入を得られる:米国高配当ETFの配当金は米ドルで支払われる。ドル収入があるだけで、資産運用の幅が大きく広がるのは明らかだ。
  • 国際分散投資の基本:資産を異なる通貨で保有することは、リスク管理の基本中の基本。

2. 米国市場は世界最強の投資先

米国経済が世界最強であることに異論はないだろう。GDP、企業収益、イノベーションのどれを取っても他国を圧倒している。米国市場に投資することは、言わば「世界経済のエンジン」に乗るようなものだ。また米国は人口も今後数年増える見込みだ、国レベルで今後も当分は成長が見込めると考える。

  • 世界をリードする企業群:Apple、Microsoft、Amazonなどのグローバル企業が揃い、その収益性は配当金や株価の成長として還元される。
  • 長期的な成長力:米国市場は過去数十年にわたり右肩上がりで成長してきた。未来もその成長が期待できる市場だ。

おすすめの米国高配当ETF【目的別】

ここからは、目的別におすすめの米国高配当ETFを紹介する。もちろん、投資は自己責任だが、私がこれまでの経験と独断で選んだものだ。


1. 資産拡大と配当を両立したい人向け

資産拡大も配当も両立したい人向けの銘柄だ、色々あるが有名どころのみ紹介する。

VYM(Vanguard High Dividend Yield ETF)

  • 特徴:米国の高配当株を中心に構成されたETFで、低経費率が魅力。
  • 利回り:3%〜4%
  • 経費率:0.06%
  • ポイント:安定した配当金と資産拡大のバランスを求める人向け。ぜひポートフォリオのコアにしたい銘柄。

SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)

  • 特徴:増配傾向の企業を中心に、財務健全性が高い銘柄で構成。
  • 利回り:3%台
  • 経費率:0.06%
  • ポイント:長期的に持ちたいETFの代表格。安定感と成長性が抜群だ。SBIや楽天では直接買えないので連動の投資信託を買う事になる。

VTI(Vanguard Total Stock Market ETF)

  • 特徴:米国全体の株式市場に分散投資。配当利回りは控えめだが成長性が高い。
  • 利回り:1.5%〜2%
  • 経費率:0.03%
  • ポイント:配当より資産成長を重視する人向け。

VIG(Vanguard Dividend Appreciation ETF)

  • 特徴:連続増配実績のある企業に特化したETF。配当成長を狙う。
  • 利回り:2%弱
  • 経費率:0.06%
  • ポイント:増配を重視する堅実派におすすめ。

2. 配当収入を重視したい人向け

配当収入のUPに比重を置きたいなら以下の銘柄が有名、ただしセクターの偏りもあったり、クセのある銘柄もあるので注意が必要。ポートフォリオのコア銘柄にするのではなく、補足程度に抑えるのが無難かなと思う、と言いつつも投資家次第。

SPYD(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)

  • 特徴:S&P500の中から高配当株を抽出して構成。高利回りが魅力。
  • 利回り:4%〜5%
  • 経費率:0.07%
  • ポイント:配当重視派には定番のETF。ただし、セクター偏りには注意。

HDV(iShares Core High Dividend ETF)

  • 特徴:ディフェンシブ銘柄が多く、安定的な配当を提供。
  • 利回り:4%程度
  • 経費率:0.08%
  • ポイント:景気に左右されにくいのが強み。

PFF(iShares U.S. Preferred Stock ETF)

  • 特徴:優先株を中心に投資し、高利回りを実現。
  • 利回り:5%〜6%
  • 経費率:0.46%
  • ポイント:株式よりリスクは低めで、配当収入を重視する人向け。

3. 債券/社債系ETFでリスクヘッジを考えるなら

24年12月時点において米国の政策金利は高止まりの様相を見せており、債権/社債系の銘柄は配当投資家からすると妙味があるのでは?もちろん債権なので大幅な価格上昇は見込めないものの安定的な値動きをし、株式とも逆相関の関係もあるのでぜひポートフォリオのコアにまでしなくても組み込んでおきたい所。ただ社債に関しては配当率が高く多少リスクのある商品もあるので注意が必要。

BND(Vanguard Total Bond Market ETF)

  • 特徴:米国の投資適格債券を広範囲にカバー。
  • 利回り:3%台
  • 経費率:0.03%
  • ポイント:リスク分散の基本として1本は持ちたいETF。

EDV(Vanguard Extended Duration Treasury ETF)

  • 特徴:超長期米国国債に投資することで金利低下時のキャピタルゲインを狙える。
  • 利回り:2%〜3%
  • 経費率:0.06%
  • ポイント:金利変動に敏感な局面で効果を発揮。

TLT(iShares 20+ Year Treasury Bond ETF)

  • 特徴:20年以上の長期米国国債に特化。
  • 利回り:2.5%程度
  • 経費率:0.15%
  • ポイント:不況時に保有することで資産防衛が可能。

HYG(iShares iBoxx $ High Yield Corporate Bond ETF)

  • 特徴:高利回り社債(ジャンク債)に投資。
  • 利回り:5%〜6%
  • 経費率:0.49%
  • ポイント:リスクを取ってでも高利回りを狙う人向け。

4. 毎月配当を得たい人向け

以下の銘柄は毎月配当でかつ高利回りという高配当投資家なら一度はポートフォリオへの組み込みを検討したことがあるだろうという銘柄だ。だが、仕組みがイマイチわからないし、銘柄も上記紹介したものよりも歴史が浅くいざ暴落等々した際にどのような動きになるのか正直わからない。ポートフォリオへ組み込んでも面白いがサテライトぐらいの立ち位置にしとくのが無難だろう。

JEPI(JPMorgan Equity Premium Income ETF)

  • 特徴:カバードコール戦略を採用し、安定的な毎月配当を提供。
  • 利回り:6%〜8%
  • 経費率:0.35%
  • ポイント:毎月のキャッシュフローが欲しい人向けの定番ETF。

JEPQ(JPMorgan Nasdaq Equity Premium Income ETF)

  • 特徴:NASDAQ100企業に特化したカバードコール型ETF。
  • 利回り:9%程度
  • 経費率:0.35%
  • ポイント:ハイリターンを狙う人におすすめ。ただしセクター集中に注意。

QYLD(Global X NASDAQ 100 Covered Call ETF)

  • 特徴:NASDAQ100のカバードコール戦略で高配当を実現。
  • 利回り:10%前後
  • 経費率:0.60%
  • ポイント:配当金を最大化したい人向け。ただし、株価上昇は期待できない。

最後に

高配当ETFは、「買って終わり」ではない。重要なのは、時間を味方につけてコツコツ買い続けることだ。毎月決まった額を積み立て、長期的な視点で運用すれば、資産拡大と安定収入の両方を得ることができる。

ただ、高配当投資はある程度資産があるリーマン向けである。冒頭説明した通り、NISAをフル活用しまだ金余ってるんだよな〜みたいな人向けでもあるので、まずはしっかり国の素晴らしい制度であるNISAをしっかり活用してからこういった投資方針の元紹介した銘柄を購入していくのはアリだと思う。

以上

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