みなさん、こんにちは。
中流勤労投資家です。
これまでに筆者は、高配当投資(特に米国市場)について多くの記事でそのメリットをお伝えしてきました。安定したインカムゲイン(配当収入)は、精神的な安定をもたらしてくれるものであり、特に退職後のキャッシュフローとしては理想的だと言える。その意見に変わりはないが、高配当投資が「合う人には合う」優れた投資法であることは間違いない。
ただし、高配当投資が全ての投資家にとって最適解かと言われると、そうでもないのではない。特に、投資の「楽しさ」や「資産拡大のスピード」を求める人にとっては、少し退屈で単調に感じるではあるだろう。この記事では、なぜ高配当投資が退屈なのか、また続かない理由について掘り下げてみたいと思う。
高配当投資とは?
まず、高配当投資について簡単におさらいしておこう。
高配当投資とは、その名の通り、配当利回りが高い銘柄に投資をする方法だ。配当利回りとは、配当金を株価で割った割合であり、これが高い銘柄を選ぶことで、株価が上がらなくても定期的に配当収入が得られるのが最大の特徴だ。
代表的な投資先
- 高配当個別株 例:AT&T、Chevron、Coca-Colaなどの米国株。
- 米国高配当ETF 例:VYM(Vanguard High Dividend Yield ETF)、SPYD(SPDR Portfolio S&P 500 High Dividend ETF)、HDV(iShares Core High Dividend ETF)
これらは安定した配当を長期間支払っています。また高配当投資にはメリットがある。
- 安定したキャッシュフロー
- 毎年(場合によっては毎月)配当金が口座に振り込まれる安心感
- ボラティリティ(価格変動)が比較的低い
- 高配当株は成熟企業が多いため、株価の値動きが比較的安定している
- 配当再投資で複利効果を狙える
- 配当金を再投資すれば、複利の力で資産が増える
こうして見ると、「安定的で堅実な投資方法」に見える高配当投資ですが、それでも退屈だと感じる理由がある。
高配当投資が退屈だと感じる理由
1. 大きな値上がり益を期待できない
高配当銘柄は、成熟した企業が多いため、成長性が限られている。例えば、GoogleやAmazonのようなグロース株(成長株)が大きく値上がりしている一方で、高配当株の値動きが鈍いと感じることは珍しくない。
「株価が上がらないどころか、むしろ下がっているのに配当を受け取っても嬉しくない」と感じる人もいるでしょう。特に資産拡大を目指している若い世代には、この点が物足りなく映るのではないだろうか。
2. 日々の刺激が少ない
グロース株の投資家が、四半期決算で企業の売上や利益が大幅に伸びたニュースを見て興奮するのに対し、高配当株投資家は、ただ「今期も配当が支払われるかどうか」を確認する程度のことが多い。
投資に刺激を求める人には、この静けさが退屈に感じるのではないのだろうか?。新しい技術や革新的なビジネスモデルを追いかけることがないため、「ただ配当金を待つだけ」という単調な投資スタイルになりがち。
ただ筆者の場合はあまり刺激がある日々はストレスなのでここは感じ方次第。
3. 資産拡大のスピードが遅い
高配当投資の最大のデメリットは、資産拡大のスピードが遅いことだと言える。高配当株は配当金として利益を株主に還元するため、企業が事業拡大のために使える資金が限られる。その結果、株価の成長は控えめになる傾向がある。
一方で、配当を支払わないグロース株(例:TeslaやNetflix)は、企業が全ての利益を再投資に回すことで、株価を大きく上昇させる可能性がある。この違いは、資産形成を最優先に考える人にとっては無視できないポイントではないだろうか?。
どんな人が向いているか?
では、高配当投資はどんな人に向いているのか?
結論として、以下のような特徴を持つ人に向いていると言えるのではないのだろうか?
- 精神的な安定を重視する人:配当金という形で安定したキャッシュフローが得られるため、不安を抱えにくい。
- 退職後の生活費を確保したい人:配当金を生活費に充てることで、退職後も資産を減らさずに生活できる可能性がある。
- 堅実でリスクを取りたくない人:高配当株は成熟した大企業が多く、株価の値動きが比較的穏やかなため、リスク耐性が低い人にも向いている。
確かにインカムは魅力的だが……
高配当投資の最大の魅力は、やはり**インカムゲイン(配当収入)**でしょう。特に毎月、または四半期ごとに配当金が口座に振り込まれるのは、精神的な満足感を与えてくれる。
しかし、このインカムゲインにも落とし穴があります。それは、元本が減少するリスクを無視しがちになることだ。例えば、配当利回りが高い銘柄は、企業の成長性が乏しい場合が多く、配当金が支払われ続ける保証もありません。また、税金や手数料を差し引くと、実際のリターンは思ったほど高くないこともある。
最後に
高配当投資には確かにメリットがある。配当金が定期的に支払われる安心感は、他の投資方法にはない魅力だろう。しかし、その反面で成長性に乏しく、退屈に感じる人も多いのではないだろうか。
筆者としては、高配当投資を完全に否定するわけではなく、むしろポートフォリオの一部として活用するのがベストだと考えている。全てを高配当株に振り向けるのではなく、グロース株やインデックスファンドと組み合わせることで、退屈さを軽減しつつ、資産拡大も目指せるのではないだろうか。
投資は、自分の目標や性格に合ったスタイルを選ぶことが重要だ。高配当投資が合う人には素晴らしい選択肢だが、全ての投資家にとって最適解ではないということを覚えておいてほしい。自分に合った投資スタイルを見つけ、無理なく続けられる方法を模索していこう。
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